1.Perl のダウンロードと CPAN
Perl は無料で入手することができます。本屋や雑誌などの付録CD-ROMでもPerlを入手できますが、オンラインなら CPAN(総合Perlアーカイブネットワーク:Comprehensive Perl Archive Network)が便利です。Perl本体やモジュール、Perlに関するドキュメントなどが豊富にそろい、常に最新のバージョンに更新されています。
Perl の入手法
Perlを利用する際に最低限必要になるのは、Perl プログラムを実行するための環境である Perl配布キットだけです。ただ、そのほかにユーティリティーやモジュール、ドキュメントなどもいずれ必要になるでしょう。それらのファイルが最も集まっているのが
CPAN サイトです。
CPAN アーキテクチャ
CPAN のホームは funet.fi ですが、各国にミラーリングサーバを用意しているので、最も近い地域にあるミラーサイトを選択し、利用することができます。ローカルなミラーサイトを選択する一番簡単な方法は、ブラウザから www.perl.com のCPANマルチプレクスサービスを利用することです。『www.perl.com/CPAN/』にアクセスすると、アクセスしたユーザが利用しているネットワークに最も近いと思われるCPANのミラーサイトに接続してくれます。
また、マルチプレクスサービスで自動的に選んでもらう代わりに、自分で特定のミラーサイトを選択することもできます。『www.perl.com/CPAN』 (最後にスラッシュ( / )を付けない)にアクセスすると、現在利用できるミラーサイトが表示されます。
もしくは、アノニマスFTPの ftp.cpan.jpからFTP経由でダウンロードすることもできます。
リンク集
Perl.com
- Perl.com サイトのトップページ
- CPANマルチプレクスサービス
- CPAN
- リードミー
- 最新バージョンのPerlページ
このページから安定バージョン(Stable Production
Release)、旧バージョン(Previous
Release)のソースのほか、各種プラットフォームごとのバイナリがダウンロードできます。 - 最新版Perlインストールキット
- CPAN モジュール関係のトップページ
Perl のマニュアル
2.Perl のインストール
ここでは、Linux や FreeBSD などの、UNIX 系 OSのインストール方法を解説します。
まずはファイルの解凍、日本語パッチ
UNIX 版のPerlはtar形式の圧縮ファイルで配布されているので、解凍作業が必要になります。任意のディレクトリにPerlのインストールファイルをダウンロードしたら、解凍作業を行いましょう。
tarでソースを解凍
% tar xvfz perl{バージョン}.tar.gz
日本語パッチのJperlをインストールしたい場合は、以下のようにしましょう。
日本語パッチをあてるために、jperlを置いてあるディレクトリに移動
% mv ../jperl{バージョン}.pat.gz jperl{version}.pat.gz
% chmod +x t/kanji/*.t
gzipでjperlを解凍
% gzip -dc jperl{バージョン}.pat.gz | patch -p1
% ./Configure -U d_setlocale
警告メッセージについて
標準インストールでは、Perlを実行するたびに警告が発せられます。
|perl: warning: Setting locale failed.
|perl: warning: Please check that your locale settings:
| LC_ALL = (unset),
| LANG = "ja_JP.ujis"
| are supported and installed on your system.
|perl: warning: Falling back to the standard locale
("C").
この警告は環境変数 PERL_BADLANGを設定することで抑制することができます。ホームディレクトリにある「.cshrc」ファイルを下記を参考にして編集してください。
csh 系
$ setenv PERL_BADLANG 0
sh 系
$ PERL_BADLANG=0; export PERL_BADLANG
もしくはシェルで ./Configure -U d_setlocale してからmakeしましょう。
インストール
解凍で作成された「perl5.004_04」ディレクトリに移動
% cd perl{バージョン}
自動的に設定する場合は[./configure]、手動で設定する場合は[./Configure]と入力
% sh ./configure
% make
エラーがないかを確認
% make test
実際のインストール
% make install
もし、Perlを以前にインストールしていた場合は、「% make realclean」で余計なファイルを削除しておきましょう。
バージョンの確認
Perlには、手持ちのバージョンとパッチ情報、著作権情報を知るためのコマンドオプションがあります。 バージョン情報が表示されたら、インストールは無事終了です。
$ perl -v
Mac版のPerlの場合は、アップルメニューから「About MacPerl」を選択します。