1.ActivePerlのインストール
ActivePerlの概要
ActivePerlはウインドウズ版のPerlインタプリタで、ActiveState社が無償配布しています。UNIX系のオペレーティングシステムに依存するネットワークやシステム関係の機能などで互換性がありませんが、一般的なプログラミングではあまり問題がありません。
ActivePerlのインストール準備
ActivePerlのインストール前に、必要なソフトウエアが揃っているか調べておきましょう 。
必要なシステム構成
どのバージョンでもInternet Explorer 5以上が必要になります。
ActivePerlのダウンロード
ActivePerlのダウンロード
ウインドウズ版ActivePerlはActiveState社のホームページにある『ActiveState Tool Corp.』ページから最新版をダウンロードします。ここでは、2002年10月28日時点の最新版Ver 5.6.1 build 633を前提に説明します。
右メニューにある[Download]リンクをクリックします。
Email addressの欄にメールアドレス、Nameの欄に氏名、Companyの欄に国を記入します。
ActivePerl 5.6.1 build 633のWindows MSIをクリックします。ファイルのダウンロード場所を指定するウインドウが表示されるので、デスクトップなどわかりやすい場所を指定して保存してください。
ActivePerl 配布キットには、以下のものが含まれています。
梱包ソフトウエア | 解説 |
---|---|
Perl for Win32 | コアPerl配布キット用のバイナリ |
Perl for ISAPI | ISAPI準拠のWebサーバで利用するためのIISプラグイン |
PerlScript | ActiveXスクリプトエンジン |
Perl Package Manager | Perlモジュールとエクステンション用のマネージャ |
ActivePerlのインストール
旧バージョンのActivePerlがインストールされている場合は、アンインストールしておくほうがよいでしょう。
ActivePerlセットアップ
ダウンロードした「ActivePer-5.6.1.631-MSWin32-x86.msi」をダブルクリックしてください。セットアップウィザードが起動します。 |
セットアップウィザードのウェルカム画面
インストールアイコンをダブルクリックした後、以下のようなセットアップウィザードが起動します。
インストールを続ける場合は、[Next >] ボタンを押してください。
ライセンス
ソフトウェア使用許諾の同意を求められます。
テキストボックス内のライセンスに関する記述に同意できれば、[I accept the terms in
the License Agreement] ラジオボタンをチェックして、[Next >]
ボタンを押してください。
カスタムセットアップ
カスタムセットアップ画面では、システムにインストールするコンポーネントを選択することができます。標準ではすべてのコンポーネントをインストールする設定になっているので、特に理由がなければそのままの状態がベストです。
ここで、Perlのインストールディレクトリを指定することもできます。デフォルトでは C:\perl\
です。セットアップフォルダを変更する場合は、[Browse] ボタンを押してフォルダの変更を行います。
※UNIX環境で /usr/local/bin/perl などで利用していた場合は、ウインドウズ環境でも C:\usr\local\bin\perl にインストールした方が混乱を避けられます。次の例では、 C:\usr\local\bin\perl をインストールディレクトリに変更しています。
インストールディレクトリの選択
カスタムセットアップ画面で [Browse] ボタンを押した場合、以下のようなインストールディレクトリの選択用ダイアログボックスが表示されます。
ここでは、C:\usr\local\ をインストールディレクトリに指定します。[Folder name: テキストボックスに C:\usr\local\ と入力してください。これでPerlの実行ファイルが C:\usr\local\bin\perl
にインストールされます。
最後に [OK] ボタンを押してください。カスタムセットアップ画面に戻るので、[Location:]
テキストボックスのパス指定が C:\usr\local\ に変更されていることを確認しましょう。問題なければ
[Next >] ボタンを押します。
以上の変更により、CGIスクリプトの先頭行に記述するPerlインタプリタのパスは #!/usr/local/bin/perl
となります。
PPMのインストール指定
ActivePerlはプログラマーズ・パッケージ・マネージャー(PPM)を含みます。PPMはパッケージなどのインストールを簡略化するためのものです。
プロフィール情報をASPNに送ってもよい場合は、[Enable PPM3 to send
profile info to ASPN] チェックボックスをチェックします。[Privacy Policy]
ボタンを押して、プロフィール情報がどのように扱われるかを確認しておくとよいでしょう。
次の画面に進むには、[Next >] ボタンを押してください。
セットアップオプション
セットアップするオプションの指定を行えます。
[Add perl to PATH environment variable] チェックボックス
Perlインタプリタのインストールパスを環境変数に設定するかどうかの指定です。これによりPerlインタプリタパスのインストールディレクトリが追加されます。ここにチェックを入れないと、命令文プロンプトでPerlインタプリタの場所をフルパスで指定しなければなりません。
[Create Perl file extension association] チェックボックス
CGIファイルの拡張子 .pl をActivePerlに関連付けを行うかの指定です。
さらに次のような2項目があります。インターネット・インフォメーション・サーバ(IIS)、インターネット・サーバ・アプリケーション・プログラミング・インタフェイス(ISAPI)がインストールされていないと、2つのチェックボックスは選択できない状態になります。
[Create IIS script mapping for Perl] チェックボックス
[Create IIS script mapping for Perl ISAPI] チェックボックス
セットアップの準備完了
以上ですべてのインストールの準備が整いました。
インストールを開始する場合は、 [Install]
ボタンを押してください。前のオプション設定を変更する場合は、[Back] ボタンで戻ります。中止は
[Cancel] ボタンです。
これで、セットアップが完了です。先ほどの環境変数を有効にする為、必ずウインドウズを再起動しましょう。
ActivePerlの起動設定
再起動後、環境変数の確認を行います。確認方法は、「マイコンピュータ」→「プロパティ」→「システムプロパティの詳細タブを押す」→「環境変数ボタンを押す」
Pathの項目にC:\usr\local\bin;となってれば、セットアップオプションの指定にてpathが追加できた事になります。もし、無いようなら手動で追加してください。
ディレクトリ、C:\PERL\BIN\MSWIN32-x86-thread か
C:\PERL\BIN\MSWIN32-x86 も命令文パスに追加してください。
ActivePerl の動作確認
MS-DOSの命令文プロンプトで perl -v と入力します。バージョン情報が表示されたら、
パソコンが起動したら、ActivePerlが正しくセットアップされたかを確認します。[スタート]→[プログラム(P)]→[アクセサリ]→[コマンドプロンプト]
を起動してください。コマンドプロンプトで、下記のように入力してエンターキーを押してください。
C:\>perl -v
Perlのバージョン情報が表示されれば、インストールは成功です。