ボクはなかなかに忘れっぽいのですが、子供のころにこんなエピソードがあります。
小学校高学年あたりだったと思うのですが、親父の友達のおじさんが数年ぶりに家に遊びに来ました。親父に「このおじさんの名前おぼえているか?」と聞かれ、「うーん、○○さんだっけ?」と、思いつく名前をいくつかあげては違うと否定されていたのですが、ピンときた名前がありました。
「わかった!ユタカおじさんだ!」
といったところ、親父に「ばかやろう、それは俺の名前だ!」と突っ込まれました。
少なくとも小学校高学年まで、親の名前もうろ覚えだったということです。
ボクの不確かな記憶はともかく、光ファイバー通信でも使われるハイゼンベルクの不確定性原理という、とっても不思議な法則があります。
不確定性原理とは、ある2つの物理量の組み合わせにおいては、正確に位置と運動量を測定することはできない、という理論のことです。
たとえば、電子の位置と運動量を測る実験をしてみましょう。電子の位置と運動を測るには、光を当ててその反応を調べる必要があるのですが、電子はあまりに小さいため、波長の大きい光だと通り過ぎてしまします。そこで波長を小さくすると、波長が小さいということは勢いが強いということでもあり、電子は強い力ではじけ飛ばされてしまいます。
つまり、電子の位置を調べようとすると、当たった位置はわかるのですが、どの方向に運動していたかがわからなくなってしまいます。結果、位置と運動量を同時に正確に知ることはできないということになります。
上記の実験ではあくまで正確に観測できないというだけですが、量子力学では、電子は観測されて初めて位置や運動量が決定されたとしか表現できない振る舞いがあります。その振る舞いについては後日書きたいと思います。
『波と粒子について』でご紹介した2重スリット実験もとっても不思議です。
あと、詳しく知りたい場合はamazonで不確定性原理の本を買っていただければ。